ワインと人類の歴史

ワイン

お酒と人類の関係

お酒といえば大半の人が娯楽のために、1日のストレス発散のために飲んでいるなどという印象を持っているのではないだろうか。お酒が苦手な人もいることはもちろん承知している、ただ世間的な風体を見ると飲酒できないと色々と面倒なことになる、だから飲めるようにしておけなどというような事もたまに言われる。それも少し横暴すぎるだろうと、そもそも飲めないのに飲ませようとする人もいるため、それはそれで問題になるケースも有る現代。お酒にまつわるエピソードといえばいいものもあるが、基本的に悪いエピソードで締めくくられているといった事のほうが多いなんて人もいるくらいだ。それでもお酒を摂取するという行いを禁じる事ができないというのだから、因果なものだ。

個人的な印象として、お酒というものは古くから神に捧げる供物という風に見ている。日本酒のようなものでも『御神酒』として神様に捧げられ、また童話や神話を含めたあらゆる文学作品を除いても、お酒の存在は外せなくなっている。日本としてもお酒という存在を蔑ろにすることが出来ない存在だが、それは海外からしてもお酒の歴史というものは深い。

海外で作られているお酒といえば何と言っても『ワイン』の存在は欠かせない、果物である葡萄から作られるそのお酒が好きという人も多いはず。ただワインと言っても色の種類がある、赤と白とあるがさすがに二つのワインを取り上げていると話が尽きないため、今回は前者の『赤ワイン』について特集していこうと思う。白ワインとも共通した話題を提供することにもなるが、基本赤ワインに焦点を絞った特集にしていくので、お酒好きの人は盃にならないが関心を持ってもらえるような内容にしつつ、話をしていこう。

簡単な歴史として

ワインの歴史、というよりはお酒の歴史という起源を辿ってみると見えてくるのは、よほど我々人間と深い関わりを持っているんだなぁという事実が浮き彫りになる点だ。何せ人類最古とも言われるお酒がいつ頃醸造されていたのかというと、今から約6,000年前にまで遡るという。これだけ聞いても十分古いといえる、何せ存在していたという根拠や学説はすでに確立されているからといっても、見たこともないような人々、その当時からお酒を人類が作っていたという真実を紐解くとある種の感慨を覚える。

醸造技術にしても現代まで続く原形を作り上げた元祖酒作の始祖はメソポタミアの先住民として四代文明を築き上げたシュメール人だと言われている。実際に当時繁栄していたと言われている地にてワインを製造していたことを証明する道具も発見されている。未だ謎が多く全容が解析されていないシュメール人がワイン醸造という技術体系をどのように形成していったのかも気になるところだ、ただどうしてシュメール人が原点といえるのかという根拠については、その後に発見されたギルガメッシュ叙事詩においてそれに準じた記述が確認されているのが背景にある。

まだ確たる証拠などが発見されているわけではないものの、酒作に関してはおよそ8,000年近い歴史も続いていると言われている。日本に初期の原人が登場し始めたのが今から約2,000年前だと仮定したとしてもおよそその3倍近い時間の長さがエジプトを起点に世界各地へと続いているという。それこそワインのことだけを調べるとなったらたかが人の歴史たる80年程度で見つけられるようなものではないことも何となく理解できよう。

その後の歴史として

シュメール人によって製造され、技術も伝播されるようになったことでエジプト王朝、紀元前3,100年から1,500年までの栄華においてワインというものが本格的に作られるようになったが、この頃はまだ神として崇められていた王へと捧げられるもの、もしくはそれに準じた貴族の中でもほんの限られた人間にしか飲まれない、貴重な代物だった。壁画にも当時のワイン醸造が残されているため紛れも無い事実だが、一般人にすればワインなどというものの存在を知らなかった人々が基本だったという事実も出てくる。今でこそ当然のように親しまれているが、可もなく不可もない生活をしていた平民にとっては王族の生活など想像することも出来なかっただろう。

そんなワインというものが広く普及するようになったのは1,500年ごろのこと、クレタ島を始めとしたエーゲ海を介してギリシャ・ローマへとワインが流れていったことで、本格的にヨーロッパ地方でワイン造りと言うものの歴史が積み上げられる礎が形成されていく。始まりこそエジプトの謎多きシュメール人が開発したと考えられているワインがギリシャ・ローマへとたどり着いた歴史だけでも紀元前1,500年という古い時代からとなっている。これだけでも日本のワイン造りなどと比べたら数十倍の差が出ている。日本では明治の初めごろからワイン造りがスタートしたと言われており、鎖国という封建社会の中でいかに閉塞的な世界を形成していたかがよく分かる反面、だからこそ日本という国と文化が生まれたことを同時に証明している。

開国したことにより、ワインという見たこともないようなお酒が登場したことで日本でもその魅力に虜になっていったと言える。ただやはり本場といえば何と言ってもヨーロッパ地方を始めとした地域が主力といえる。

ワイン生産国としては

ワインの原材料となるのは葡萄だ、古代から葡萄だけを材料に醸造技術が確立されており、それは現代まで引き継がれている。そんなワインだが現在のところ世界60ヶ所で製造され、その量は『2,800万kl』と言われている。想像できない量だが、それだけ生産しても十分足りていると考えた方がむしろ自然だろう、地域によっては生活とワインを切り離して考えることは不可能とまで言われているところもあるため、ワインとして考えれば適量なのかもしれない。これで青汁がこれだけ生産されているなったら、ある種罰ゲームとして飲まざるをえない状況になるかもしれない。

まぁそんな話はさておき、これだけの量を生産しているということはそれだけ生産国も多い事を証明している。少し古い記録になるが、2011年に世界の流通で流れているワインを沢山製造している国としては、

このようになっている。フランスが一番製造していると言われて深く納得してしまうが、エジプトなどは上位10位にランクインしていないのは、やはり古代と現在では土地環境が異なっているためと考えたほうが自然だ。主戦場はヨーロッパへと移譲されたと見なせるような状況となっているため、起源がヨーロッパだと考えている人も少なくはないだろう。

ちなみに、日本で生産されているワインの量は世界で30番目だと言われており、日本の市場で流通しているワインの大半は輸入で賄っているということも表している。一般家庭でも飲酒に料理にと、様々な使い道が示されているワインの歴史を紐解くと数千年規模という壮大な歴史が存在しているからこそ美味しさが実現できていると、妙に納得できるはずだ。

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